【書評】著者は「天気の子」プロデューサー川村元気!「四月になれば彼女は」書評

 

Hola!伊藤輝(Akira Ito)です。

【書評】です!!

年間100冊以上本を読む伊藤輝(Akira Ito)がとても面白かった本をただただ紹介するコーナーです。

 

今回紹介するのはコチラ!

個人的にジャケットを外した表紙の手触りも好きでした。キャンバス調な感じが◎。

 

僕は本屋さんがとても好きで、出先の書店は必ずチェックします。そしておすすめコーナーで頻繁に目にしていたのがこちらの「4月になれば彼女は」という作品。手に取った理由は二つ。まず、ジャケットが僕が大好きな「ウユニ塩湖」の写真なんですね〜。

ウユニは表紙の通り、こんな感じです。アメリカ大陸旅序盤で行って、いろんなところを旅して最後にもう一度行った場所です。

なぜウユニが表紙なのか、気になるところでした。

 

そして、2つ目は著者の川村元気。彼はあの有名なアニメ映画「君の名は。」や「天気の子」のプロデューサー なんですねーー!!!新海誠監督と共にあの名作たちを作っていったのでしょう。

新海誠支持者としては、期待が膨らむ作品だと言うことです。早速いってみましょう!!

 

ざっくり「四月になれば彼女は」

昔の彼女から届いた手紙。彼女が伝えたかったことは、、

4月、はじめて付き合った彼女から手紙が届いた。そのとき僕は結婚を決めていた。愛しているのかわからない人と。天空の鏡・ウユニ塩湖で書かれたそれには、恋の瑞々しいはじまりとともに、二人が付き合っていた頃の記憶が綴られていた。ある事件をきっかけに別れてしまった彼女は、なぜ今になって手紙を書いてきたのか。時を同じくして、1年後に結婚をひかえている婚約者、彼女の妹、職場の同僚の恋模様にも、劇的な変化がおとずれる。愛している、愛されている。そのことを確認したいと切実に願う。けれどなぜ、恋も愛も、やがては過ぎ去っていってしまうのか。失った恋に翻弄される、12ヵ月がはじまる。

ー帯より抜粋

 

「四月になれば彼女は」印象的な部分をピックアップ

海の外から届くハルからの手紙

主人公「フジ」は「弥生」という婚約者と同棲していて、そこへ届くのが大学時代付き合っていた人生はじめての彼女「ハル」からの手紙。彼女が訪れたボリビアのウユニ塩湖。チェコのプラハ。アイスランドのレイキャビク。そこでの自身の出来事と当時のフジとの思い出を綴るのですが、手紙の文体はとても繊細で、少し触れると溶けてなくなってしまう雪のようななんとも切ない感覚を覚えました。

なぜそこにいて、フジとの思い出を綴っているのか。しばらく謎なままお話は進んでいきます。

 

知らない自分を教えてくれる恋

大学の写真部でフジとハルは出会い、フジは副部長で新入生のハルの案内をしていました。二人の恋が始まるのは6月、写真部の部員達ととあるバンドのライブの帰りにたまたま二人きりになって季節外れの花火を見にいくシーンでのこと。「藤代さんのことが、好きです」というまっすぐなハルの思いはフジも同じでした。彼女の写真は何気ない日常の写真。その中には本人が見たことがない笑顔のフジがいつもいて、驚いている様子も伺えます。知らない自分をハルとのやり取りの中で見つけていくフジ。

 

すれ違っていくフジと弥生。そして失踪。

現在に戻ると、回想とは対象的にいまひとつ心を通わせることの出来ていない弥生とのやり取りも出てきます。月日を追うごとに、結婚が近くなるにつれて、少しずつお互いの気持ちがわからなくなっていく描写がなんとも切ない。後輩の医師や弥生の妹とフジとの会話でもその様子が読み取れます。本当に色々抜けているというか。生涯の伴侶として歩み寄ろうとする印象がまるで感じられません。そんなある日、弥生が失踪してしまいます。マリッジブルーという言葉は出てきませんが、そういう感覚なのかも知れませんね。

 

まとめ

登場人物が多く、ここでは色々と割愛していますが、不倫浮気、ゲイ、相手を好きになれないなど、様々な恋愛模様を描いた作品です。大好きな人に出会い夢中になるのも難しいことです。諦める、愛さない事が「正解」だと自分でわかっていてもそれが自分の心を救う事にはならない切なさ。恋が生まれるというのはやはり美しくて儚いものだなと改めて感じさせてくれる作品でした。

川村元気さんの作品ははじめて読ませていただきましたが、とても素敵でした!

いや〜良かったなぁ。

伊藤輝(Akira Ito)